第7話「強火の情熱!きらめいてキュアヤムヤム!」
脚本:平林佐和子
絵コンテ:貝澤幸男
演出:土田豊 篠原花奈
※おことわり※
今回も本文中に筆者自身の作品と絡めて語る部分がありますが、これは
番組に絡めて自作を宣伝したい訳ではなく(下心が全く無いとまでは言いませんが)
「似た描写をした者だからこそ気が付く作意」を
語る事が目的ですのであらかじめご了承ください。
ん~~~~~~~!
いいですねえ!!ていうか土田さんか・・なるほどなぁ。
全体的に明るいギャグのノリでありながら、ドラマの芯はしっかりしている!
顔見せ期間が長くて大丈夫かと思ってたけど、
スポットが当たったとたん非常に分かりやすい人物描写で
らん がどういう子なのかが分かり、豊かな表情で親近感が湧きました。
・食べるの大好き
・美味しいものを作る情熱があり
・レシピッピも見える
・かなりノリのいい性格
「ローズマリーがメンメンを置いてきてしまった」
という描写は我々大人はその絵だけで察しが付きますが、
ここにナレーションをかぶせて子供の理解を助ける親切さも見逃せません。
そして「食べる事・作る事の情熱と幸せを知っている」からこそ
それを奪うブンドル団を許せない。
楽しく進行しつつも
ヒーローとして戦う条件もちゃんと満たしている。
更に!
この変身までのドラマが一人で完結するのではなく
ゆいたち「仲間」の支えがあったというところも印象的でした。
ジェントルーさんのコレは素晴らしいアシストでした。
ここから始まるラーメン談義はギャグでありながら
「らんの大切な想いを支え、勇気づける」という
物語の要にもなっていました。
ああ、これだ。
このギャグとシリアスとキャラクター描写を同時にこなす
巧みな脚本演出技術!
これを見たから私はまた感想を書きたくなったのです!
今回のドラマの組み立て方は第1話とほぼ同じ。
今度こそこの脚本は平林さんだと思ってました。
゚・*:.:♪*・気になった事箇条書き゜゚・♯*:.。. :*・゜
らんのノリを見てると
この子とすごく仲良くなりそうだなー
なんて思いました。
令和の黄キュアはこういうのが増えていくのか?
かわいいじゃないか・・・
この一話でキャラ立ち・印象・好感度はバッチリ上がりました。
※ 「変身前突進」 ※
今回も変身する前に敵に突進しましたね。
私自身、自分の作品でそれを意識していたのでどうしても
この描写にシンパシーを感じてしまうのですが、私の思い過ごしでなければ
この作者さんはこの描写にこだわりを持っているのではないでしょうか。
「人は力があるから戦うのではない。
守りたいものがあるから戦うのだ。」
と言うような。
過去にもこれと同じ印象的な描写がありました。
ゴープリ30話「未来へ!チカラの結晶プリンセスパレス!」。
今はなき私の感想ブログより引用します。
※引用ここまで
こうして類似例がスッと思いついてしまうほど
私はこの回のはるかたちの姿が今も心に焼き付いています。
だからこそ、自分の作品のヒーローたちにもそうあって欲しいと考えるのです。
▲ウチの主人公はもうちょい危ない目に遭ってますが。
この姿で何を描きたいのかという部分は一緒だと私は思っています。
引用ついでに
「変身前に炎で牽制する」メンメンの姿を見て私は
▲・・・・・やっぱ、平林さんとは発想が似てるんじゃないかな…
と思っちゃいました。
「こういうときにはどんな絵があるべき」という発想パターン自体が。
※ ここぴー(^q^) ※
照れながららんを名前で呼び、ここぴーと呼ばれて照れるここねの姿。
これ大事よ!!!超大事よ!!!!!
カワイイというのは勿論ですがこれは前回から続いている
「ここねらしさ」を感じられる描写なのですから!
これをやり忘れるなんてありえない!
人物描写の大事なところを決して逃さないこの姿勢!
番組を安心して見ていられるのはこういうところにあると私は思うのです。
※ 謎の生徒会長 ※
あれれ・・
思ったより引っ張らないのかな?
いや、子供が「もしかして」いや、「これそうなんじゃね?」と思えるところまで
かなり強めに匂わせる方針なのかもしれませんね。
ええ・・・・なにこれ・・(゚ω゚;)
それとも見慣れればこれがいい!になるでしょうか。
いや、未だにスパイシーちゃんのアレはどうかと思ってる私ですけども。
先週「スパイシーのポーズはSなんだな」と言ったばかりですがこれは・・
ヌードルのN?yummyのYではないよな?
カンフーとか少林拳のポーズ借りるとかしても良かったのでは・・・
・・・・いやいや!やっぱりこれは慣れたらハマるパターンかもしれない。
奇抜なものってのは反射的に拒否反応が出るものですが慣れれば強烈な
愛着に変わる可能性を秘めています。せんとくんみたいに。
※ 国籍 ※
キャラ設定見た時には「中国人か?」と思ったし両親の喋り方を
見ても日本人じゃなさそう・・・だとは思いましたが
EDロールに出てる華満こしのすけ・つるね という非現実的な
苗字・名前を見て自分がくだらない事を気にしていたのだと気づきました。
どこ出身か、なんてことは彼女たちにも見ている子供たちにも何の関係もない。
言葉と心が通わせられて、一緒に旨い飯食える仲ならそれでいい。
ゆいたちは既に妖精や大人のオネエの異世界人とさえ友達なんですから。
※ ※ ※
しかしなんですね。
先週の出来栄えを見るに「しばらくは不正アクセスの影響があるのだろう」と
思ってたのですが今回はそんな様子を感じませんでした。
変身や必殺バンクもちゃんとしてたような・・・
この部分のデータは復旧できたのか?納品前で無事だった?
いや、まさかこの短期間に突貫工事で書き直したのか!?
何にせよ、「しばらくはガタガタの内容でも文句は言うまい」と
思っていただけにこれほどしっかりした内容が見られるとは思ってませんでした。
スタッフの皆さん、素晴らしい仕事を見せてくださりありがとうございました。