第28話:力をみんなに!パーティキャンドルタクト!
脚本:平林佐和子
絵コンテ:佐々木憲世・深澤敏則
演出:飛田剛
はっはーー・・・
なるほどねえ。大したもんですね。
24話からずっとコメコメ&プリキュア一人ずつの絆と成長を描いてきたのは
この回の為だったわけですね。
改めて「しっかりしている脚本構成だな!」と思いました。
そうした「積み重ね」があるから、クライマックスまでに全員が活躍できる。
いや、「活躍させる事が出来る」。
コメコメを勇気づけるシーンに説得力を持たせる事が出来た訳です。
プリキュアの4人だけでなく妖精3人とブラペとマリちゃんも、
今回のクライマックスに全員が参加することが出来ていたのが
とても良かったですね。
また地味に「良かった」と思ったのは妖精たちの団結のシーン。
とかくただのマスコットになりがちな妖精ですが、今回のピンチにおいて
彼女たちもちっちゃいながら一生懸命自分のなすべきことをやれる限り
頑張ろうとしている様子がうかがえました。
実際に力を発揮することだけが大事なのではありません。
力が無いなりに一生懸命取り組む姿を見せる事が、物語においては重要なのです。
普段から一生懸命頑張ってる様子を見せてこなかったキャラが、
クライマックスでいきなり脚本家の自己満足にまみれただけの「いいセリフ」を
言わされてドン滑りしたお話が過去にどれほどあった事か。
そういう安易で場当たり的なドラマ作りはしない、という安心感が、
今年のプリキュアにはあると私は感じています。
「食事を楽しむ者たちへの恨み」
それがナルシストルーの戦う動機ですか。
レシピッピを開放して余裕をアピールしてましたが、
「プリキュアを無力感に突き落としてやりたい」なら
そのまま町中のレシピッピ奪う活動を続けて危機感を煽ったらよかったのに。
ーと、思っちゃいました。
まあ、作風としてあんまり子供が引くようなエグい表現をする理由も
無いでしょうから、この作品としてはこれが正解だったわ。
と思いなおしました。
■シリアスは短時間で済ませるという構成
スマイルの頃でしたっけ。
普段は楽しく見られる構成にして深刻さを出さず、山場(新商品販促)の
ピンチやシリアスで子供が「怖い」と感じる時間は極力少なくして
パッパと済ませてしまうという物語構成を目指し始めたのは。
今作もそれを踏襲しているようですね。
その副作用は「話が進行している印象が無い」という事と
「敵幹部がただのモンスター派遣要員と化しやすい」
「敵サイドが慈悲深すぎるホワイト企業化する」ってところでしょうか。
ーとはいえ、そんなことは殆どの子は気にしないと思うので、
私もプリキュアにおいてはこれが「最適解」なんだろうなと思います。
■絵コンテが二人がかりだったのはどういう事でしょう。
バンクと本編で担当を分けたって事かな?
アクションもバンクも気合入ってて見ごたえありましたねえ。
カッコイイカットがいっぱいありました。
゚・*:.:♪*・゜゚画像でコメント・♯*:.。. :*・゜
▲特にこれ好き。
「全員参加の総力戦」って感じがとても良かったです。
本当にみんなカッコよかった。
以前もあった気がしますが、今回も「いい所で使ってくれたな!」と思いました。
フィーヒヒヒ!ヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノ
いいですねえ~このネタは飽きるまでもうちょい引っ張って欲しい。
また棒玩具ですか。あのジューシーミキサーとかぶっちゃう気がしますが?
最近のプリキュアってそうなの?・・・・あ、いや、思い返したらアラモードの時も
そうでしたっけ。
使い方がよく分からないと言われたらしいクリーム絞り器。
(気になったので今youtube で紹介動画見てきましたが、
マジで意味が分かんなかったです。)
逮捕。事情から見てもこれは改心コースですね。
彼のエンディングはもう「プリキュア達と食卓を囲んで一緒に楽しく笑う。」
それ以外にはありえなくなりました。
だって、そうでなければ彼の事情の説明を入れる意味など無いし、
なにより今年の作者たちはそのお約束をキッチリ守るのですから。
ここから彼がどんな過程を経てデレてくれるのか、ちょっと楽しみになってきました。
新衣装かぁ。そうか、もうそんな時期なのね。
可愛いと思いますが、これを動画で描いて色塗る人たちのこと考えちゃうと
ついゾっとしてしまいます。いや、もう慣れっこなんでしょうかね。
■ここまでの振り返り
18話のフィナーレ登場以降の私の投稿をざっと見返して見ると
22話のクレープ回でけちょんけちょんにこき下ろした以外は
全部ホームラン級のアタリ回ばっかりだと気づきます。
思えば放送休止からの再開以降しばらくは
「おやおや?なんだこのビミョーなお話は」と思いつつも
「いつかは当初の地に足の付いた構成が戻ってくる」と信じて我慢していました。
が、ヒープリでは同じくそう思いながらも浮上することはなく、
失望して視聴をやめた経験があるので、どこかでまだ疑う気持ちも残っていました。
今回は信じていてよかった。
人物の掘り下げも、仲間との絆の深まっていく過程も毎回しっかり感じられています。
もうさすがにこうなれば、放送中断のトラブルからは完全に持ち直したの
だろうなと思う事が出来ます。
構成のやり直しはきっと大変だったと思いますが、よくぞここまで
立て直してくれたものだと思います。