デパプリ感想を語るブログ

「デリシャスパーティープリキュア」の感想をと面白さの秘訣を語る専門ブログです。

33話:すすれ!ちゅるフェス迷子のうどんを探せ!

脚本:永井千晶

絵コンテ:村上貴之

演出:岩井隆央

いや上手いなあ今週もまた!

くまモンの存在感と愛嬌を適度に出しつつ

・らんとメンメンの物語を主軸にしつつ

・メンバーみんなに活躍の機会を用意する

 

そうしたオーダーを、ただ要素を出して並べるだけでは終わらせず

ちゃんとその魅力が発揮されるように知恵が使われていました。

 

例えるなら、麺とスープと具を順番に食わされる手抜き料理ではなく

ちゃんと麺にスープが絡む「料理の妙」が感じられたといいますか。

 

【物語】

「ヤムヤムが動けないときはメンメンが動いてくれた!」

「メンメンが動けないときはヤムヤムが頑張る!」

ふたりの関係をラーメンに例えるというのは実に彼女たちらしい。

 

バトル演出も「のびて使いものにならなさそうな麺を、

らんのアイディアで別の用途に使う」という、お話のテーマに沿った

内容になっていました。

 

レシピッピが行方不明なせいでフェスティバルが失敗に終わってしまう危機!

だけどらんはラーメン屋の娘として準備を手伝わなきゃいけない。

だから、メンメンとみんなが協力することになる。

 

レシピッピや麺占いでパワー切れなどの新設定が急に追加されてましたが

そこに違和感はなく、物語の主題が分かりやすく引き立つ役にも立っていました。

この最初のトラブルの原因をブンドル団にしなかったのは何というか、

頭が柔らかいなーと思いました。

 

この脚本も「感じた事のないタイプだけど、誰だろう?」と思ったら

やっぱり私は知らない人でした。

本当に・・上手い人が次々参加してくるじゃないですか。どうなってんだ。

 

 

 

あまねがラーメン屋ののれんをくぐる際にためらう様子を見せていたのは

最初「え、なんだ?」と思ったんですが

そうか、これだ。

もう半年も前の事なんで忘れてましたが、

あまねがらんの家に行くのはこれが初めてか・・

 

いや、本当に隙が無いなぁ・・

誰の指定か分かりませんが、作品におけるキャラクターの活きの良さというのは

こういう、作り手の人物描写に対する集中力が物を言うと思うんですよね。

 

改めて素晴らしい創作姿勢だと思います。

入店をちゅうちょするあまねの手を取るらんらんも良いですね。

あまねの心を救うのは彼女にしか出来ないはずですから。

 

そんならんのピンチを、あまねが率先して助けようとするのが

分かりやすくエモいじゃないですか。

 

その辺を演出が特に強調する事もなく「いつもの事」かのように

描いているところも私の好みでした。

 

強いて不満をいうなら、ここねのこのシーン、もうちょっと彼女の

かわいさや魅力が引き立つアイディアが欲しかったな・・ってとこでしょうか。

 

 

あとアレね。

意図してそうしてるんだとは思いますが、敵サイドに元気も魅力もないのが

大分物足りなく感じます。

 

あまり好感が持てないロボと女幹部が一人だけって・・

番組はまだ中盤なのに随分と寂しいじゃないですか。

なんか、社員が逃げまくって潰れる寸前の零細ブラック企業みたい。

 

ヒーロー番組たるものやっぱり、敵が魅力的でないと今一つ

ヒーローも引き立たないかなって。

 

それでも面白いからまあ、そんなには気にならないんですが。