第20話:あまねのマナーレッスン!憧れレストラン
脚本:伊藤睦美
絵コンテ:南川達馬
演出:岩井隆央
おーーーーー!!
いいぞ・・すごくいい!目見開いちゃうくらい良かった!
「高級レストランに行く」という振りで始まったときは
「なんだ、今週もユルい内容なのか・・」と思ったんですが
あまねのマナーレッスンパート自体は楽しい絵で進行していて
「マナーとはどういうものか」という事を子供に分かりやすく伝える配慮も
出来ていた。
そしてこのパートはただのコントでは終わらず
「マナーに固執して肝心なことを見失っていた」というあまねの気づきと反省、
そして両親が居ないここねの寂しい気持ちに救いを与えるあまねの言葉で
ここねとあまねがお互いに人物を知り、
少し仲が深まる過程にもつながっていました。
ユルい内容の中にも
小さなドラマと人物描写が自然に含まれていて
見ごたえのある一話に仕上がっているのです。
また、そうした内容に付随したナルシストルーの挨拶や
こういうアソビも小気味良かった。
おしゃれ着のデザインセンスも良いですねえ。
これはかわいいですわ。
えっ!?
ここね&あまね回というのを象徴するカットとして
分かりやすいのは良いんですが・・・その話今する!?
終わってからするのが自然じゃないの?
・・と、思ったんですが、
なんかこのカット見たら笑って流せたわ・・
このカットがあったという事は、演出家自身も「ちょっとおかしいよな」というのは
分かっていたって事です。
話の不自然さに気づかずに、脚本に書いてあった内容をそのまま
絵コンテに起こすだけの仕事をする演出家では
このカットは思いつかなかったはずです。
で、〆も良かったなぁ・・・
仲間内だけでなく兄妹や拓海くんまで呼んでくれる「気遣い」。
キョーーーッキョッキョッキョキョ
ヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノ
いいぞいいぞ。可愛い衣装を引き立たせるにはリアクションが必要。
それがレストランに居た女児であり、彼であるわけです。
見惚れてくれる人が居なけりゃ、おめかししたって楽しくないでしょう。
ほんで、
「おいおい、そっちかよ!ちがうだろー!」
「そうじゃなくてさあ!ほら!なあ!!拓海くんはさあ!!」
北━━☆゚・*:。.:(゚∀゚)゚・*:..:☆━━━!!
いやあいいですね。わかってますね。
いったん外しを入れてからの本命ってところがニクいですね。
なんかしらんけど年甲斐もなく喜んでしまいました。
゚・*:.:♪*・゜゚・♯*:.。. :*・゜
今回は「マナーとは、みんなが心地よく過ごすための気遣い」というお話でしたが
この脚本演出さんは正しくその意味を分かって仕事して見せてくれたんだなぁと
思いました。
南川達馬さんというお名前は初めて見ましたが、
細かい所まで行き届いていて非常に良い演出家さんだと思いました。
名前覚えときます。
゚・*:.:♪*・゜゚・♯*:.。. :*・゜
以前から一個だけ気になっているのですが、本作は
「作品全体として物語が進んでいる印象がほとんどない」ですよね。
そして「進めるつもりもなさそうだ」とも感じます。
恐らくこれは「そういうつもりで作っている」でしょうから
期待しない方がよさそうですね。
こうした日常もの的な内容を毎週やっていく事自体が作者の目的であるなら
大きな試練、大きな感動と言った内容は望むべくもないでしょう。
それでも毎週こんだけ作り込んだお話が見られるなら文句も無いですしね。