デパプリ感想を語るブログ

「デリシャスパーティープリキュア」の感想をと面白さの秘訣を語る専門ブログです。

40話:俺に出来る事・・ブラックペッパーと拓海の決断

脚本:金子香緒里

演出:河原龍太

いーっひっひっひっ!ヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノ

いいねえ!いいですねえ!

さすが分かってますね!!

久しぶりに心が躍りましたよ!!

 

「ずっとヒミツにしてた正体を明かす!」

というシチュエーションが一番おいしくなる料理の仕方ってやつを

完璧に分かってるじゃないですか!

 

 

ミソ①

「正体なんか明かさないままでいい!」と言いつつ

「だけどこれまで頑張ってきた自覚との葛藤でモヤモヤする」

という心情描写の前振りが出来ていた事

 

ミソ②セクレトルーの素晴らしいお膳立て。

妖精たちを捕らえ、デリシャスフィールドも封じ、

もうブラペしかいない!という状況を作る

 

ミソ③定番演出の数々

・ポケットの石が拓海の心に応じてピカー!

・カッコよい変身後の姿と、それを見て驚くゆいの姿

・短くともカッコよく動いて妖精を取り戻すアクション

そして、だからこそ輝く声優さんの気合の入った演技!

「やっぱり、見てるだけなんて嫌だ!」

 

「俺はプリキュアでもクックファイターでもない。

だけど気持ちは誰にも負けない!」

 

「お前たちの力はこんなもんじゃねえだろ!」

 

いい叫びでしたね!

完全にヒーロー番組の主役の声でしたよ。

 

こんな熱い姿を見たら、マリちゃんももう「石くれ」とは言えませんわな。

 

 

いやぁ(´^q^`)完璧だ・・・

前半は渋々石を返した拓海が「本当はどうなれば納得できたのか」を

考えさせてくれる構成。

後半はそれらを全部スカっと解決してくれる構成。

 

特に、ゆいがブラペのカッコイイ変身を見て「拓海がブラペ・・」と

ぼーっと見惚れる姿!!ヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)メ(゚∀゚)ノ

これよ、これが拓海君がひそかに望んでいたゴールよ!!!

 

 

 

セクレトルーと話がしたいんだろ?」

というフォローも良かったですね。

冒頭で話を後ろで聞いていたシーンにそんな意味があったとは。

 

「いまだっ!」の声もよかった。

いやあ・・いいわぁ・・・

完全にこの回の主役ですが、それでも「プリキュアの活躍」の妨げにはなってない

ってのがまた、見事なバランス感覚ですよね。

 

本作が「ブラペの正体を明かすタイミング」を大事にしていたのは

映画を見ても明らか。よくぞここまできちんと管理してくれたものです。

 

 

「結局デリシャストーンは拓海のもの」

にはなった訳ですが、「一旦取り上げる」という要素がある事で

拓海の葛藤が引き出され、「これからもよろしくね」と言われて

自身の活動の意義に自信を持つことが出来た。

 

一度手放した事で、それに「手を伸ばす事の意味」が引き立たされる。

「定番」の良さをキッチリ料理して見せてくれた回だと思います。

 

監督構成は当然そういう意図で指定したのだと思うし、

今回の脚本演出はその意図をちゃんと理解して作ってくれていた事が

作品から見て取れます。

 

 

゚・*:.:♪*・゜゚細かい所・♯*:.。. :*・゜

正体を明かさなくていいという拓海に対して

「ああ、そういうこと」

というマリちゃんの台詞がよかったです。

 

男の子が持つビミョーな気恥ずかしさみたいなものを

僅かなヒントで察してくれる。

マリちゃんの勘の良さは話作りをする側にとっても非常に便利だろうなー

と思いました。

 

 

ぼよんぼよん(゚ω゚)

なぜか4回巻き戻して見直しました。

なるほど・・・ちゃんと柔らかさが2枚のアニメーションで

表現されているじゃないですか。

これが無かったら肩にぶつかったのかと誤解されてしまいます。

 

ふむ。分かりやすいですよね。

「どんなことがありました」と喋られるよりずっといい。

 

あわあわしていながら結局ゆいに指一本触れられない。

 

いいですねえ。お年頃の少年って感じが実によい。

これでこそさっきまでのカッコよさとのギャップが引き立つってもんですよ。

 

゚・*:.:♪*・゜゚・♯*:.。. :*・゜

 

いやぁ・・・本当にスベり知らずだなぁ・・・・

 

プリキュアに交じって活躍する男の子ヒーローというポジション。

前例のない・・・いや、無いわけじゃないか。

 

けど、「プリキュアとは違う」オリジナリティの強いポジションのキャラを

ここまでしっかり描いたシリーズは無いと思います。

 

「センセーショナルに投入された新要素だけど、

その後は扱いがなんかふんわりしてる」

「登場して話題を起こした時点で役目が終わってしまい、

その意義が分からなくなってしまった要素」

って過去には結構あったじゃないですか。

 

それは、その要素が作中やキャラクター、物語にどんな影響を与え、

関わっていくのかをあらかじめ見据えたビジョンを監督たちが

持っていたか、だと思うんです。

 

拓海君は、常にそばにいてゆいのキャラ演出の助けとなり

バトルでもプリキュアとは違う活躍を担当していました。

 

「料理とそこに込められる想いを守りたい」という作品コンセプトの

幅を広げる効果もあったと思います。

 

 

そうして、この世界でしっかり地に足が付いていたブラペだからこそ、

今回のお話が面白くなったのだと思います。

 

それは要するに、これまで毎回キャラクター全員が作品テーマに沿って

活動し続けてきていた証拠でもあると言えるでしょう。